「ムーンライト」

本年度のアカデミー賞作品である。
映画を観て、どうしてアカデミー賞を取ったのかが分かった。
ただしその理由を書くためには、大きなネタバレをしなければならない。

マイアミに住むシャロンは、学校で「リトル」と言うあだ名をつけられいじめられていた。
その日もやっぱりいじめられ、シャロンはドラッグ販売の危険地帯に逃げ込んでしまう。
そこで、キューバ系のドラッグの売人のフアンと知り合う。
フアンはシャロンをかわいがり、シャロンもフアンを慕うようになった。
だが、ドラッグの常用者であったシャロンの母は、フアンの事を煙たく思っていた。
ある日フアンは、自分の販売地帯でシャロンの母がドラッグを吸っているのを見かける。
フアンはシャロンの母に立ち去るように言うが、口論になってしまう。
翌朝、シャロンがフアンに、「母親にドラッグを売っているのか」と質問をする。
シャロンは母親だけはなく、フアンをも軽蔑するようになる。

時が流れ、シャロンはハイスクールに通っていた。
しかしそこでもまだ、シャロンはたびたびいじめにあっていた。
母親はさらにひどいドラッグの常用者となっており、自分の友達にも体を売るような生活を送っていた。
フアンはこの世を去っていたが、フアンの彼女だったテレサが、シャロンの面倒をよく見てくれていた。
だがシャロンの母親は、テレサがシャロンに渡した小遣いさえ、ドラッグの代金にするために取り上げるのだった。
そんなシャロンの唯一のなぐさめは、親友のケヴィンだった。
ケヴィンはシャロンの話をよく聞いてくれ、いろいろとアドバイスをくれた。
ある夜、シャロンが砂浜で海を見ていると、隣にケヴィンがマリファナを吸いに来た。
二人はマリファナを吸って語り合った後、キスをする。

翌日、ケヴィンはいじめの中心人物のテレルと話をする。
テレルはケヴィンのパンチ力の強さを称賛し、以前ケヴィンがパンチで人を倒した時のように、また誰かを殴らないかと誘う。
ケヴィンはあまり乗り気ではなかったが、遊びでかつテレルが全責任を取ってくれるならとOKする。
しかしテレルが指名したのはシャロンだった。
ケヴィンは仕方なくシャロンを殴る。
何発か耐えたシャロンだったが、地面にうずくまった瞬間、テレルと仲間たちがシャロンを囲んで踏みつけ始めた。

さらに翌日、投降したシャロンはまっすぐテレルのところに向かい、彼を椅子で殴りつける。
シャロンはそのまま逮捕され、少年院送りになってしまった。

さらに時は流れ、シャロンはアトランタでドラッグの売人になっており、母親は薬物依存の治療施設にいた。
そんなシャロンのところに、ケヴィンから電話が入る。
ケヴィンはダイナーを経営していたが、そこのジュークボックスで掛かった曲を聴き、シャロンの事を思い出したという。
一度自分の店に来てくれというケヴィン。
シャロンはケヴィンに会うために、マイアミに向かった。

ネタバレになってしまうが、黒人版「ブロークバック・マウンテン」と言っていいだろう。
「ブロークバック・マウンテン」に、黒人社会の中の差別と閉塞感を加えた作品だ。
だが、やはり日本人の私にはこの部分のニュアンスが伝わってこない。
現代のアメリカで、カラードがどれだけ差別されているのか、そしてゲイがどういう扱いなのかが私にはわからないので、作品の根底にある物が見えてこない。

単純に私が無知なだけ、と言われてしまえば否定のしようもないのだが、少なくとも私にとっては「ラ・ラ・ランド」より面白い作品ではなかった。



54.ムーンライト


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by ksato1 | 2017-05-08 06:09 | 映画 | Comments(0)