「恋妻家宮本」<自由部門>

重松清の原作で、脚本家の遊川和彦が初めて監督も担当した作品だ。

宮本陽平(阿部寛)は中学で国語の教師をしている。
しかし本当は大学で国文学の研究をして、作家になるのが夢だった。
学生時代に知り合った美代子(天海祐希)に妊娠したと告げられ、やむなく夢を捨て教師の道を選んだのである。

生まれてこの方50年間ずっと優柔不断だった陽平は、結婚後も自分で決断することなく美代子の言うとおりに暮らしていた。
と言っても、その暮らしに不満があった訳でもなかった。
やがて一人息子が巣立って二人の生活になった時、陽平は美代子が隠していた離婚届を発見してしまう。
激しく動揺する陽平。

一方、陽平はクラス運営でも悩みがあった。
男子生徒の一人の母親が浮気中に交通事故にあい、入院していたのだ。
その男子生徒は一緒に暮らしている祖母が非常に厳格な性格のため、母親の事を気に掛ける事もできずにいたのだが、陽平はその事に気付かなかった。
生徒自身その事をネタにして笑いを取るくらい明るい性格だったため、陽平はそれほど心配をしていなかったためだが、しっかり者の女生徒には教師と言う職業ががあっていないのでは、と指摘されてしまう。

悩みが重なった陽平は、通っていた料理教室で一緒に学んでいる五十嵐(菅野美穂)に、美代子の事を相談してみる。
すると、奥さんは浮気してますね、と五十嵐にあっさり言われてしまい、陽平はさらに激しく動揺する。
陽平は美代子の一挙手一投足におびえる暮らしになってしまった。

ズバリ言って、ほぼ想像通りの作品だった。
遊川和彦が脚本も担当しているだけに、細かく笑わせてストーリーを展開している。
ただ主戦場がTVで活躍している人だけに、話が収束に向かうにつれて、大画面で観るとやや気恥ずかしくなるようなセリフや演出が多かった。

ラスト近くの待合室で停電が復帰したシーンは笑わせてもらったが、男子生徒が母親に会いに行くシーンや陽平が美代子を追いかけて福島に行くシーンなどは、あまりにもストレートな演出で、映画であればもう一捻りか二捻りくらい欲しかった感じでもある。
阿部寛と天海祐希をはじめ、学生時代の陽平と美代子の工藤阿須加と早見あかり、その他も含めてキャスティングは素晴らしいと思った。
ただ逆にキャスティングがハマっているだけに、やはり映画としてもう少し捻りが欲しかったかな、という感想である。


17.恋妻家宮本


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by ksato1 | 2017-02-03 19:25 | 映画 | Comments(0)