「われらが背きし者」

大学教授のペリー(ユアン・マクレガー)とその妻の弁護士ゲイル(ナオミ・ハリス)は、冷えた夫婦関係を修復するためにモロッコに休暇に来ていた。
しかしそこでもゲイルは、夕食の途中で仕事に行ってしまう。
一人レストランに残されたペリーは、一緒の店にいた怪しいロシア人ディマ(ステラン・スカルスガルド)に声を掛けられ、彼の自宅パーティに行く事にする。
そこからペリーとディマは親密になり、休暇の最後の夜だと言うのに、ゲイルとともに再びディマ家のパーティに参加した。
もちろんゲイルは不機嫌だ。

そのパーティでディマはペリーにUSBメモリを渡し、イギリスに帰国したら空港に来ているMI6のエージェントに渡して欲しいと告げる。
ペリーはゲイルにも話をせずに、空港でUSBメモリをある男に渡す。
ペリーはそこで、USBメモリに入っているデータが、ロシアンマフィアのマネーロンダリングに関わるメンバーへの送金記録である事を知る。
しかも、このデータで不正を暴けばディマの家族はイギリスに亡命することができ、逆に失敗すれば皆殺しにされると聞く。
ゲイルは反対するものの、捨て置く事ができずにMI6に加担するペリー。

これ以降、二人はどんどん事件の中心部に巻き込まれる事になるのだが、やがてゲイルも、家族を護ろうとするディマのアツい思いに感化され、ディマの家族を護るべく行動するようになる。

カテゴリーはスパイ映画、もしくはサスペンスなのかもしれないが、内容はヒューマン映画である。
本当に偶然に知り合ったペリーとディマだが、ペリーが自らの危険を顧みず、パーティの最中にレイプされかけた女性を救った事で、ディマはペリーが信頼に値する男だと見抜く。
そしてペリーはディマの親分肌を見て心を動かされ、さらに自分の危険を顧みず行動する。
ゲイルもディマの家族が置かれた立場を見て自分が助けなければと考え、やがてペリーとの間も修復されていく。
MI6のエージェントであるヘクター(ダミアン・ルイス)すら、最初は冷徹な男かと思わせておいて、不正を暴くためにはすべてを犠牲にしてもいいと考えるほど正義感に燃える男であった。

ストーリー展開も、ハラハラさせるのはアインシュタイン博物館からディマの家族を救出するシーンくらいで、それ以外のほとんどは、お互いを信頼するヒューマンストーリーが続く。
それはそれで悪くはないのだが、ラストのオチがちょっと弱かったかもしれない。
この展開ならラストは、もっともっと観ている者の胸をアツくするような落とし方が欲しかった。

後一捻り半くらい欲しかった作品だ。


98.われらが背きし者


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by ksato1 | 2016-11-23 19:35 | 映画 | Comments(0)