「ボクの妻と結婚してください。」

予告編を観ただけでもなんとなく結末が予想できるし、おそらく「感動の押し売り」作品なのだろうと思って観に行ったが、想像していよりはかなりきちんとまとまった作品であった。

三村修治(織田裕二)は売れっ子の放送作家で、週に何本も番組を抱えていた。
聡明な妻彩子(吉田羊)にも支えられ、一人息子は両親を見て自分も中学受験を頑張るという素直な子だった。
そんな順風満帆の三村だったが、医師からすい臓ガンで余命半年と告げられてしまう。

元々楽天的な三村は、自分の運命に落ち込むことなく、残された妻と息子の事を第一に考える。
そこで出た結論は、自分亡きあと妻と息子の面倒を見てくれる、信頼できる再婚相手を探す事だった。
そのために婚活パーティーを取材すると、そこの社長は偶然、かつて一緒に仕事をしていた知多(高島礼子)であった。
三村は知多にすべてを打ち明け、妻の再婚相手探しを手伝ってもらう事にする。

知多がピックアップしてきたのは、内外装のデザイン・制作を手がける会社の社長、伊東(原田泰造)だった。
三村は身分を隠してなんとか伊東を説得し、彩子とのお見合いを承諾させる事に成功する。
一方彩子の方には、病気を含めてまだ何も説明をしていない。
そこで三村は、番組出演者の協力を得て、浮気をしている現場を設定し、わざと彩子に見つかるように仕向けた。
その後三村は彩子に離婚を迫るものの、彩子はショックを受けるがそれには応じようとしない。
そうこうしているうちに、三村の計画がすべて彩子にバレてしまった。
しかも、設定した浮気現場を写真週刊誌に撮影されてしまい、伊東にも嘘を付いている事がバレてしまう。
三村の計画は、一気にとん挫してしまう。

余命宣告された人間が、果たしてこんなに能天気にふるまえるものか、と最初は思った。
しかし織田裕二の演技がなかなかよく、とにかく家族に対して出来る事をしようという三村のキャラに、観ていてだんだん馴染んでしまう。
もちろん彩子役の吉田羊の演技も良く、かつて三村が借金を背負った時のエピソードの挟み込み方も巧い。
原田泰造の演技は悪くないものの、若干淡泊かなという気がした。
ただ本職が芸人なので、これでも十分と言えるだろう。

普通であれば、家族のためとは言え病気の人間がこれほど達観して行動できるか、と言うウソ臭い内容になってもおかしくないのだが、脚本が巧くまとめられ、かつ役者の演技力で十分観られる作品になっていた。
結婚にまだ夢を持っているカップルが観るには、いい作品かもしれない。


90.ボクの妻と結婚してください。


※こんな本書いてみました。
よろしかったらご購読ください



●放射能ヒステリックビジネス

http://www.amazon.co.jp/%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9-%E4%BD%90%E8%97%A4%E7%9D%A3%E8%AA%8C-ebook/dp/B00DFZ4IR8/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1404017694&sr=8-1&keywords=%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9
[PR]
by ksato1 | 2016-11-15 06:16 | 映画 | Comments(0)