「ちはやふる 下の句」

上の句が非常に面白かったので下の句も期待して観に行ったが、期待通りの面白さだった。

北央高校を破って全国大会進出を決めた後、千早と太一は福井まで新に会いに行った。
しかし新は心を閉ざしたまま千早と太一に帰るように伝える。
千早は新が心を開いてまたかるたを始めるように、自分がクイーンとなる決意をする。
一方太一は、全国大会で他校に名前負けしないためには部長の自分がA級入りする事が必要と考え、一人で地方大会にチャレンジしていた。

他の部員は全国大会目指して練習を重ねていた。
しかし千早は、全国大会にクイーンが出ることを知ると、クイーン対策の練習しかしなくなる。
一人だけ別練習をしようとする千早を太一はたしなめるが、千早は聞こうとしなかった。
だが太一自身も、他の部員に内緒で地方大会に出場している。
西田、奏、駒野から、もっと自分達も頼ってくれと言われ太一はチームワークの大切さを再認識する。
また千早は北央高校に出稽古に行った際、北央高校の強さが代々受け継がれているノウハウにあることを知る。
そしてやはり、かるたが個人プレーではなくチームワークであることを再認識する。

チームワークを取り戻した5人は全国大会に参加、団体戦のブロック大会は無事勝ち進む事ができた。
しかし翌日の団体戦にクイーンの若宮詩暢(松岡茉優)が出場すると、まず西田が圧倒的な実力差で完敗する
そして抽選の結果、次に若宮詩暢と対戦する相手が千早に決まった。
幼馴染の若宮詩暢に挑発された新は、こっそり全国大会を見学に来ていた。
対戦序盤で手も足も出ない千早だったが、太一から「かるたをして一番楽しかった時を思い出せ」とアドバイスを受けて、冷静さを取り戻す。
その太一の言葉は、新が太一に向けて言った言葉だった。

上の句同様、下の句も教科書通りのスポ根ドラマである。
地区予選を勝ち抜いた後、全国大会の準備で大きな壁にぶち当たる。
そこで地区予選のライバルからヒントをもらい、再度団結を取り戻して全国大会に挑む。
いわゆる「努力、友情、勝利」の「ジャンプの方程式」を綺麗にまとめている。

しかしそれでいて、安っぽいところは一つもない。
音楽をはじめ、カット割り、時間経過のイメージ映像の差しこみ方など、細部まで心を配って制作されている。
特に若宮詩暢に松岡茉優をキャスティングしたことが、強烈に効いている。
常に冷静で理屈っぽく、キツい言葉を相手に浴びせかけるのだが、松岡茉優が抜群の演技力で見事にこなしていた。
キャラ物に弱く一瞬別人になったり、肩からデカい水筒をぶら下げるセンスの悪さも、まるで本当にそういう人物であるかのように、松岡茉優が演じていた。
二人が試合を演じているシーンの迫力も凄く、スローモーションで再生される一瞬の表情は演技とは思えないほどだ。
その演出をした監督のセンスも秀逸だが、それに見事にこたえた広瀬すずと松岡茉優の演技力も非凡だ。

アイドル映画などと、観る前から揶揄する愚か者も多いが、まずは映画を観てから評価して欲しい。
ストーリー自体はベタではあるが、制作者と役者の力で青春映画の金字塔とも言える作品になっている。

次回作も大いに期待したい。

38.ちはやふる 下の句

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by ksato1 | 2016-05-28 21:52 | 映画 | Comments(0)