「あん」

もう半月前に、ギンレイのカードを更新しに行きがてら観た作品だ。
ちなみにギンレイカードも更新が10年目で、2カ月ボーナスが付いて14カ月分のカードとなった。

映画の方は、原作はドリアン助川、監督、脚本は河瀬直美で一本筋の通った作品だ。

千太郎(永瀬正敏)はとある事情でどら焼きやの店長をしていた。
店も全部で数坪、学校帰りの女子高生が3人立ち寄れば一杯になるような小さな店だ。
ある日その店に、老婆がやってきて自分を雇ってくれと言う。
老婆は徳江(樹木希林)と言い、とても勤務できそうな年齢ではない。
千太郎は丁重に断るのだが、徳江は自分の持ってきた餡を食べて欲しいと置いて立ち去った。

一度は餡をゴミ箱に捨てた千太郎だが、思い直して味見してみる。
するとその餡は、千太郎が目指して作れなかったレベルの美味な餡であった。
千太郎は翌日すぐさま、徳江に店を手伝ってほしいと申し入れた。

早朝から仕込みをする徳江の餡は、すぐさま評判になり店は繁盛した。
しかししばらくすると、店のオーナー(浅田美代子)がやってきて、徳江の事を注意し始めた。
徳江はやや手が不自由なのだが、それがハンセン氏病が原因らしい、だから悪い噂が広まる前に徳江を辞めさせろと言うのだ。
店のオーナーは、かつて千太郎が世話になった人の奥さんで、千太郎はまだ彼女に借金も残っていた。
だが徳江と一緒にどら焼きを作る事に生きがいを感じ始めていた千太郎は、オーナーの申し出を断る。

やがて季節が変わると、オーナーの予感が的中した。
客足がぱったりと途絶えてしまったのだ。
徳江は自分の責任と考え、店を辞めてしまう。
徳江がいなくなった事で千太郎の情熱もすっかり覚めてしまい、酒におぼれる日々を過ごす事になった。

まず、樹木希林と永瀬正敏の演技が素晴らしい。
朴訥な千太郎だが、徳江に感化されてどんどんどら焼き作りにハマって行く。
その変わりようが素晴らしい。
一方樹木希林だが、これぞまさしく自然体の演技だ。
どこにも無理がないのだが、逆にその自然な振る舞いだからこそ千太郎が感化されるという部分に説得力が生まれている。

ただ、ネタバレとなってしまうが、ストーリー全体としては救いがない。
この展開であれば最後はなんとかハッピーエンドで終わってほしかったが、かなり現実的なラストを迎える事になる。
ドキュメンタリーなら仕方がないが、フィクションであるならば、もう少し観ている者が救われる結末にして欲しかった。


24.あん


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