「女が眠る時」

健二(西島秀俊)は作家で2作品を世に出し、どちらも人気作品になっていたのだが、その後スランプに陥り描く事が出来ないでいた。
妻の綾(小山田サユリ)は編集者で、彼女の助言もあり健二は秋から就職する事にしていた。
その前に、綾の担当作家の仕事場の近くの伊豆のリゾートホテルに、二人は1週間ほど滞在する事にした。

ホテルのプールサイドでくつろいでいる時、綾は怪しげなカップルに気付く。
綾に促されてその二人を見た健二は、なぜかその二人から視線を外す事が出来なくなっていた。

男は佐原(ビートたけし)といい初老だ。
そして女は美樹(忽那汐里)といい、おそらく10代と思われる。
綾は「親子じゃないわよね」などと下世話な詮索をしていたが、健二はそれ以上の何かをこの二人に感じていた。

健二はホテル内でこの二人を追い始め、やがて留守中の部屋に潜入もしてしまう。
じきに佐原は健二が自分たちに興味を持っている事に気付き、少しずつ自分たちの事を話す。
佐原と美樹の関係はよくわからなかったが、佐原は美樹が幼少の頃から一緒に暮らしており、常に彼女の寝姿を録画していた。

倒錯した愛憎を、現実と妄想のはざまなく描いている。
どこまでが現実でどこまで健二の妄想なのか、西島秀俊の演技力でギリギリ映画としては成り立っている言えるだろう。

だが、ズバリ言って新鮮味があるかと言えば、私はないと感じた。
観る物に判断をゆだねる、今までにもこういう映画は少なくなかったと思う。
たしかに、佐原が「こうなる事はわかっていたんだ!」と叫んで靴下をプールに投げ込むシーンなどは、非常に印象的だった。
だが、人間関係のバランスの描き方があまりにも抽象的なため、自分の中で「この作品はこういう事が言いたかったんだ」という確信を持つに至らない。
役者の演技力と全体の雰囲気だけで押し切ろうとしているのだが、その雰囲気の作り方にももう一工夫欲しかった気がする。


15.女が眠る時


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