「龍三と七人の子分たち」

今回のギンレイは「龍三と七人の子分」と「駆込み女と駆出し男」の2本立て。
しかし後者はすでに観ているので前者だけ観る事にした。

久しぶりの北野武監督作品である。

龍三(藤竜也)はかつてヤクザの組を抱えていたが、今は隠居して息子家族と同居している。
ある日龍三は、息子家族が休みで出かけている間に昔の仲間のマサ(近藤正臣)と飯を食べる約束をしたが、それと並行してオレオレ詐欺に引っ掛かりそうになってしまう。
そして昔の自分たちのシマを、ヤクザではなく元暴走族の半グレ軍団京浜連合が仕切っていると知る。
龍三とマサはだんだん昔が懐かしくなり、かつての仲間と会う計画を立てる。
そしてそのまま、新たに一龍会という組を立ち上げる事になってしまった。
とは言え、かつて龍三たちが活躍していた頃と今では、法律も異なりヤクザとしてのしのぎの仕方も異なっている。
寄る年波も一因で、ギクシャクしてうまくヤクザとして行動できない龍三たちだが、もがいているうちにここそこで京浜連合とぶつかり始めてしまう。
京浜連合のリーダー西(安田顕)は、龍三たちが仕事の邪魔をする事に腹を立て、一龍会を潰すよう部下に指示をする。
その結果モキチ(中尾彬)の孫娘が拉致されそうになり、怒ったモチキが京浜連合に殴りこみを掛けるのだが、逆にモチキは殺されてしまう。

基本的にはコメディ映画なのだろう。
しかし前半部分は笑いがかなりスベリ気味だ。
冒頭、龍三の現在の立場を説明するために、龍三と息子の龍平(勝村政信)が会話をするシーンがある。
元ヤクザである事を責められる龍三が必死に言い訳をし、それに龍平がツッコミを入れると言う構図なのだが、このシーンがとても思い切りが悪い。
コメディ映画ならコメディ映画と割り切ってコントのように畳みかけてツッコんだた方が面白いのに、悪い意味で映画の部分を引きずっているため、演技をしている勝村政信のツッコミがやたら間延びして見える。
その他のツッコミシーンもやや間延びしがちであったが、映画の冒頭のこのシーンだけでも思い切ってスピード感あるツッコミで笑いを取って欲しかった。
その思い切りがなかったため、この映画がどういうスタンスで展開するのか、しばらくの間手探りになってしまった。

ただ、モチキが単独で京浜連合に殴りこみを掛けるシーンからは、かなりスピード感が増してくる。
モチキの死体を挟んでの一龍会と京浜連合のやり取りは、北野武の持ち味が十分出ていた。

北野武の映画をすべて観たわけではないが、コメディ映画を作るとどうしても切れ味が鈍ってしまう。
妙に芸術性を意識してしまった「監督・ばんざい!」は、その最たるものだった。

コメディ映画と言う意味では、ジャニーズの風間俊介に「キ●タマ」と言わせてしまう品川祐の方が、切れ味の鋭さで上回ると思う。


113.龍三と七人の子分たち


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