子役フィーチャリングのギンレイの2本

先週観たギンレイの2本。
今回は子役の演技が光る2本だった。

1本目は「ANNIE/アニー」
大方のあら筋は知っていたものの、元となるミュージカルのストーリーはよく知らなかった。
映画を観て「あれ、こんな話だったんだ」と思ったのだが、後で調べたら現代風にアレンジされているらしい。

里親の元で4人の女の子と暮らすアニー(クヮヴェンジャネ・ウォレス)は、交通事故に遭いそうなところをウィリアム・スタックス(ジェイミー・フォックス)に救われる。
スタックスは携帯会社の社長で市長選に立候補していたのだが、現職の市長との争いに遅れをとりつつあった。
彼の選挙参謀は、アニーを支持率アップの切り札にしようと提案する。

一方アニーは10歳になるものの、まだ実の親が迎えに来ることを信じて自分が捨てられていたレストランに毎週通っていた。
信じれば必ず素敵な明日が来ると、ポジティブに考えるアニーだが、スタックスの選挙戦に協力すれば実の親が名乗り出てくるのではないかと考える。
そんな二人の奇妙な共同生活が始まった。

ストーリーとしては、特筆すべきものはない。
カネ目当ての里親に育てられていた少女が、あるきっかけで幸せを掴む話である。
最後は悪役は退治され、里親(キャメロン・ディアス)も実はいい人だったと言うハッピーエンドになっている。
老若男女が安心して観られる作品ではあるが、映画としてはかなりありきたりな話とも言える。

ただ、出演者の演技が素晴らしい。
ジェイミー・フォックス、キャメロン・ディアスあたりは当たり前と言えるが、主役のクヮヴェンジャネ・ウォレスがこの映画を面白くしている。
「ハッシュパピー 〜バスタブ島の少女〜」ではアカデミー賞主演女優賞に史上最年少でノミネート、その他にもさまざまな賞を受賞した天才だ。
今回もいい演技を見せているのだが、元々がミュージカルという部分を意識してかやや過剰な演技となっている。
おそらくそれは制作者側の演出だと思うのだが、彼女はキッチリその要望にこたえている。
この後どんあ女優になるかわからないが、非常に楽しみな存在だ。


2本目は「天才スピヴェット」。

スピヴェットはモンタナの田舎で、両親、姉、双子の弟ともに暮らしていた。
父は身も心もカウボーイで、スピヴェットより運動神経がいい弟に期待を寄せていた。
母は昆虫学者で、家族同様かそれ以上に昆虫に興味を持って生きている。
姉は典型的なティーンエイジャーで、都会に憧れていた。

スピヴェットはわずか10歳だが、天才的な頭脳を持っていた。
しかし田舎ではなかなかその才能が認められない。
ある日、自分が書いた論文を父親の名前で応募したところ、スミソニアン学術協会から電話があり、最も優れた発明家に授けられるベアード賞を授与したいので受賞式に来てほしいと言われた。
スピヴェットは両親に内緒で、単身ワシントンを目指すのだった。

監督は「アメリ」「ロング・エンゲージメント」のジャン=ピエール・ジュネ。
「アメリ」では不思議なテンポで楽しい映画を見せてくれたが、「ロング・エンゲージメント」では一転、ロマンティックで切ないストーリーを展開した。

今回の映画は前編は「アメリ」のような色遣い、テンポで始まる。
天才ゆえの発想を持つスピヴェットと、ちょっと異色な両親の生き方を面白く見せてくる。
しかし、弟の事故死の話からトーンがだんだん変わってくる。
スピヴェットがなぜ一人で旅だったのか、彼の内面が少しずつ明らかにされ、最後はちょっと泣かされそうになった。

前半の大自然のモンタナでの暮らしから、中盤はロードムービーとなり、ラストは家族愛が語られる。
色々な要素が詰め込まれているのだが、話がきちんと整理されているので観ていて飽きも来ないし混乱もしない。
監督の力量が存分に発揮された作品だ。

非常に完成度が高く、個人的にはかなりおススメの作品。
機会があったら観ておいて損はない。


53.ANNIE/アニー
54.天才スピヴェット


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by ksato1 | 2015-06-21 11:03 | 映画 | Comments(0)