「駆込み女と駆出し男」

時代は水野忠邦が改革を行っていた江戸末期の天保。
すでに蘭学が世に広まり、滝沢馬琴の「里見八犬伝」が庶民の大人気となっていた。

鉄吹きのじょご(戸田恵梨香)は、たたら場で鉄を吹いているため顔に火ぶくれが絶えなかった。
亭主の重蔵(武田真治)はじょごを毛嫌いして妾と遊び呆けているが、自らはまったく働かないダメ男だ。
亭主から蔑まされるじょごは、悩んだ末に幕府から縁切寺として公認されている東慶寺を目指す。
道すがら、日本橋から逃れてきたお吟(満島ひかり)と出会い、一緒に東慶寺の門をくぐった。
東慶寺に入門するには、まず御用宿の「柏屋」で役人の審議を受ける必要があった。
お吟は亭主が柏屋に来なかったためそのまますぐに入山、じょごは亭主の審問を待った後に入山する事となる。

物語は、じょごが東慶寺の門をくぐってから24ヵ月間を過ごすストーリーである。
24ヵ月精進をすれば、幕府公認の縁切り状を手に入れる事が出来、晴れて自由の身となれる。
その間、柏屋主人源兵衛(樹木希林)の甥の中村信次郎(大泉洋)が江戸がからやってきて、東慶寺で医師のような事を始める。
医師見習いの信次郎の影響でじょご自身も薬草を育て始めるのだが、やがて二人はお互いに惹かれあうようになる。

映画の上映時間は143分とちょっと長い。
この間に、じょご、お吟、戸賀崎ゆう(内山理名)らのエピソードが展開し、駆け込み寺ならではのおもしろおかしいエピソードも展開する。
ただ、ちょっと物語をギッチリ詰め込み過ぎの感もある。
監督は原田眞人だが、長編作の前作は「わが母の記」(配信作品を再編集した「RETURN」は除く)で、この時もキッチリ作り込んでいたものの、やや詰め込み過ぎた感もあった。
一言で言うならば、ちょっと昭和の臭いがする作品である。
昭和であれば多少上映時間が長くとも、キッチリ作りこまれた作品が王道として評価されたのだろう。
しかし21世紀も14年以上が経った今では、こういう作品はやや受け入れられづらいのではないかと思う。

役者も芸達者で作品としては悪くないと思うのだが、舞台がほぼ東慶寺周辺という事も相まってメリハリが感じられなかった。
お吟かゆうのエピソードをもう少し大胆にカットした方が、全体にスピード感が出てメリハリもついたのではないかと思う。

46.駆込み女と駆出し男


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by ksato1 | 2015-05-29 06:25 | 映画 | Comments(0)