「寄生獣 完結編」

昨年公開された前編はなかなかいい出来だったが、今回の完結編もほぼ期待通りの作品だった。

前編で母を殺された新一(染谷将太)は、母の敵を討つためにパラサイト狩りを行っていた。
新一の希望通りに協力するミギーだが、冷静に考えて人間がパラサイトを狩る事が理にかなっている事ではなく、かつ新一とミギーにとってもあまりよくない事だと分析していた。
実際、パラサイトたちは新一に対して危険を感じていたのだ。
しかし、パラサイトのリーダーである田宮良子(深津絵里)は、新一とミギーにパラサイトと人間の共存の可能性を見いだし観察をすると主張した。

田宮はフリーライターの倉森(大森南朋)を使って新一たちを観察する。
しかし、新一を観察することにより倉森はパラサイトたちの真相に近付き過ぎてしまう。
市長の広川(北村一輝)の命令により倉森は命を狙われ、本人は偶然危機を逃れるものの、彼の愛娘が犠牲者となってしまう。

一方新一も、田宮の言う事を無視するパラサイトに狙われていた。
田宮の実験によって生まれた、一つの体に5体をパラサイトさせている三木(ピエール瀧)であった。
攻撃をすんでのところでかわして三木を倒す新一とミギー。
しかし同じ体に寄生する三木とは別のパラサイト、後藤(浅野忠信)が、新一とミギーを再び追いはじめた。

子どもを産んだ田宮の変化、そしてそもそもパラサイトはどうして発生したのか、人間がだけが個体数を伸ばす地球の現状は正しいのかなど、原作のポイントをきちんとクローズアップしながら、映画としてもスピーディに展開する。
中盤、田宮涼子が身を呈して子どもを護るシーンには感動すらしてしまった。
そして刑事の平間(國村隼)やSATの山岸(豊原功補)が地道にパラサイトを追い詰めるものの、後藤の出現により人類がどれだけ無力であるかを見せつけられ、かつ殺人鬼の浦上(新井浩文)の存在で人類そのものの意義を問いかけている。
村野里美(橋本愛)の使い方が今ひとつな感じもしないでもないが、それでも全体を通してきちんと起承転結が付けられていた。

個人的には、監督の山崎貴は作品の出来不出来の差が激しい監督だと思っている。
「BALLAD 名もなき恋のうた」は素晴らしい作品であったが、「永遠の0」と「STAND BY ME ドラえもん」は手堅くまとめ過ぎた感があり、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズはストーリー的に評価に値しないと思っている。
この手の原作がヒットした作品は、映画化するとショボショボになってしまうケースもよくあるが、この「寄生獣」に関しては「山崎貴監督が名作に仕上げた」と言っても過言ではないだろう。


40.寄生獣 完結編


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by ksato1 | 2015-05-07 06:32 | 映画 | Comments(0)