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「るろうに剣心 伝説の最期編」

「京都大火編」に続く「伝説の最期編」。
原作はもっと後のシリーズラスト近くしか読んでいないので、このエピソードは未見である。
だから原作にどれだけ忠実かはよくわからない。
とは言え、ちょっと雑な作りだったかなという印象だ。

志々雄一派の京都を焼き尽くすという計画はダミーで、軍艦による新政府転覆が本当の目的であった。
堺から軍艦で出港する志々雄たちを剣心は追うが、船上での戦いの最中、船から落ちた薫を救うべく嵐の海に飛び込む。
濁流で薫を見失い、自らも意識を失う剣心。
浜に打ち上げられたところ、偶然師である比古清十郎(福山雅治)に拾われる。

ここまでが「京都大火編」。

「伝説の最期編」では、比古清十郎の元、飛天御剣流の奥儀を究めたいと師匠に懇願する剣心。
修行の最中、師匠から「お前に足りないのは『生きたい』という思いだ」と教えられる。

一方志々雄一派は、浦賀沖に軍艦を止め新政府に剣心を斬首にするよう要求する。
新政府は志々雄の要求を飲み、江戸にもどった剣心を捕らえ、志々雄の前で斬首刑にしようとする。
しかしそれは芝居で、剣心たちは十本刀達を倒して軍艦に乗り込む。
軍艦には、志々雄とかつて逆刃刀を折った瀬田宗次郎が待ち受けていた。

相変わらず、殺陣は素晴らしい。
それだけでも観る価値はある。
だが、脚本と演出がイマイチ。
クライマックスは船内でのバトルとなるのだが、剣を交えている最中のセリフが多すぎる。
剣を振っている最中にセリフが入るたび、緊迫感が削がれてしまう。
セリフはせめて、間合いの最中にまとめて欲しい。

もっと細かい部分で言えば、剣心は堺の近くで海に落ち、関西のどこかの浜で比古清十郎に助けられる。
だが、志々雄の軍艦が浦賀に入った後、浜に打ち上げられた剣心を見た地元の漁師が捕らえられてくる。
その漁師はいったいどこの漁師なのかと突っ込みたくなった。

ストーリーの矛盾や粗は無視して、殺陣だけ楽しもうと思って観に行ったが、殺陣が素晴らしいだけに、それ以外の粗が目立ってしまう。
原作はまだ続きが残っているので、もしこの後のエピソードも映画化するのであれば、もうちょっと脚本と演出も頑張ってほしい。


132.るろうに剣心 伝説の最期編


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