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アンフェアなのは誰か?(再放送)

来週末から「アンフェア the answer」が公開される。
と言う事で、TVドラマ版が再放送されていたので、毎日録画して楽しみに見た。

何度見ても、やっぱり「アンフェア」は面白い。
最初に放送されていた時にも思ったが、このドラマを見ていない人は人生の何分の一かを損していると言っても過言ではないだろう。

全体の展開部分に無理があるのは仕方がない。
しかし60分×11話(本放送の時には最終話は75分だった)と言う枠組みでの、メリハリの構成が巧みだ。
見れば見るほど話に引き込まれてしまう。

細かい部分で言えば、何かの布石のように見せるシーンがかなりあるが、どのシーンも自然に流れて違和感がない。
例えば、阿部サダヲ演じる小久保がほくそ笑むシーンが何度もあり、一見物語全体の大きな布石のように見える。
しかし実際は、直属の上司を追い落とすための工作をしているだけなのだが、それはそれでまったく無理がない流れになっている。
また、重要人物の肩越しに「いかにも」と言う感じで誰かを映しこんだりしている。
これも何かの布石では、と思わせるのだが、単純にカメラワークでそこにいました、という事も多い。
そういう見せ球をいくつも用意しておいて、ところどころに本当の布石が貼りこまれている。

そして、キャラの設定がキッチリしており、それぞれのセリフがまた秀逸だ。
演じる役者も実力者ぞろいで、キャスティングも絶妙だったと言えるだろう。
特に、前半部分のキーとなる西島秀俊と木村多恵のキャスティングが良かった。
真面目で不正を許せない、ある意味偏屈で不気味な編集者を演じる西島秀俊、そして外見から薄幸オーラ出しまくりの木村多恵を、夫と娘を殺され復讐に燃える女として起用した時点で、このドラマはもう半分くらい成功している。

昨日の最終話は、本来の15分延長がカットされて60分で放送された。
それでもラストはちょっと泣けたよ。

私が見た、ここ10年くらいに放送されたドラマの中でも、1、2位を争う出来である。
もし機会があったら、DVDで借りてでも見て欲しい。

ちなみに、TVドラマを見てないと、映画は何が何やら訳分からん状態だと思うのでご注意を。
by ksato1 | 2011-09-10 11:30 | 日記 | Comments(0)