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「心を整える」

長男がサッカーをしている関係で、ここ数年はカミサンもよくサッカーを見ている。
で、家族で読めるだろうと思って買ったのが、長谷部誠の「心を整える」だ。
今年初のミリオンセラーとなったそうだが、印税をすべて震災への寄付にしたという点も、人気になった要因かもしれない。

そして読んだ感想だが、ちょっとカッコ良すぎかな。
見た目通りの真面目さ、と言うかそこまでストイックになれるのか、って言うほどの堅物だ。
本人も認めているが、各世代の代表に呼ばれた訳でもないが、常に目標を高く持ち、その目標に向かって何が必要かを突き詰めた結果が、今の長谷部である。

基本的に飲酒は控えるし、何かのパーティがあっても時間になったらそこでスッパリ切り上げる。
しかしドイツに渡ったときは、チームメイトに溶け込むために誘われたら朝までクラブに行くこともあったという。
またチームから通訳を用意すると言う申し出も断り、試合中のコミュニケーションが取れるようにドイツ語を習得したそうだ。

ラッキーな部分があった事も認めているが、そのもらったチャンスを生かすためにも、自分を制する事が必要だとしている。
ある意味、かなりのナルシストのようにも思える。
まだ20代という若さもあるかもしれないが、自分が好きなミスチルの曲10曲を上げ、それに対してコメントしたりもしている。
オレ様的な部分が見えなくもない。

しかし本人も書いているが、女性はあまり得意ではないようだ。
この本を読んだ女性も、長谷部を人間として好きになっても付き合うのはどうかと、ちょっと引くだろうな。
それほど堅物かつ意思の強い男である。
でもそれくらいじゃないと、ブンデスリーガでレギュラーを勝ち取る事はできないのかもしれない。

20歳近く年下だが、考え方という部分では参考になる面も多かった。
まあこの本の読み方としては、それでいいんだと思う。
誰も長谷部にはなれないけど、自分が参考にできるところだけ覚えておけばいいと思う。
特にサッカー少年は読んだ方がいいんじゃないかと思ったが、長男はあまり興味をそそられなかったようだ。
あまりにもスゴ過ぎて、自分の目指す人ではないって思ったのかもしれない。
そういう軟弱者は、ウチの長男だけかもしれないけど。

さて、本の本筋とは少し離れるが、ちょっと面白いなと思ったのがマガト監督の話である。
このマガト監督は、鬼軍曹のように選手を鍛えることで有名な監督だ。
長谷部の本の中でも、マガトには吐くほど鍛えられゲームで負けた翌日は地獄だったが、マガトのおかげで今の自分があるとも書いている。
そしてちょっと前の「FRIDAY」にシャルケ04の内田のインタビューが載っていたが、内田もマガトに鍛えられた事で自分が成長したとコメントしていた。
ちなみに南アフリカW杯では大久保嘉人が、「大久保ってこんなに動けるんだ!」と、ちょっと驚くほど活躍した。
その大久保も、わずか半年であるがW杯の前年にマガトの指導を受けている。
そう考えるとマガトって、やっぱりいい監督なのかもね。
日本人が好きみたいだし、ザッケローニの次はマガトが日本代表の監督って言うのもありかな。
by ksato1 | 2011-08-24 23:17 | 日記 | Comments(0)