人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ギンレイの2本

もうすでに上映終了しているけど、久しぶりにギンレイの映画の日記。

まず「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」
ジョン・レノンの生い立ちの映画である。
ジョン・レノンが近所に実母がいるのに伯母夫婦に育てられたとか、なぜそうなったのかとか、まったく知らなかったので非常に興味深かった。

この映画によると、ポール・マッカートニーよりジョンの方が悪ガキだったようだ。
成績もあまり有終ではなく、学校にポルノ雑誌を持っていったことで停学になったり、ダブルデッカーの屋根にただ乗りしたりする。
激情家で、自分の感情をコントロールするのも下手。
対して後からバンドに加わるポールは、脇役と言う事もあるのかかなりおとなしい。

ただ、その激情家であるがゆえ、その後数々の名曲を生み出したんだな、という事がよくわかった。

事実を元にして作られた作品だけに、あっと驚くような展開はないが、手堅く作られた映画だ。
ビートルズファンなら必見だろう。


続いて「クロッシング」

退職を1週間後に控えたあまりやる気のないベテラン刑事のエディ(リチャード・ギア)。
カトリックで大家族を抱える警官サル(イーサン・ホーク)。
麻薬取引のために長年潜入捜査官をしているタンゴ(ドン・チードル)。
それぞれ悩みを抱える3人の警官が、最後に一つのエピソードに集約していく。

役者は豪華だし、演技も素晴らしい、そしてそこそこ面白いストーリー展開なのにあまり話題にならなかった作品だ。
なぜかと言えば、3人のうちエディのエピソードだけが、ちょっと浮いているからだと思う。

サルの役どころは麻薬捜査の突撃隊員(そんな職があるのかわからないが)で、タンゴの潜入捜査とも関わりが深い(ただしお互いの事は知らない)。
なので最後に結び付く部分も納得できるし、出来もいいと思う。
ただ、エディのエピソードだけが、結びつけるのにちょっと無理があった。
逆にこのエピソードがない方が、スッキリして面白かったのかもしれない。

サルの苦悩は、子どもが多い私としても他人事とは思えなかった。
ただそうは言っても、サルの行動もちょっと無理があったかな。

悪くはない作品だけど、豪華な役者陣とその演技に対して脚本がやや残念な気がしないでもなかった。


36.ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ
37.クロッシング
by ksato1 | 2011-03-24 10:01 | 映画 | Comments(0)