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「ゲゲゲの女房」

朝ドラは絶好調で「ゲゲゲの~」は流行語大賞にもなった。
カミサンは毎朝見ていたものの自分自身は時折見る程度だったが、ハッピーエンドで終わる事がわかった上での苦労の連続は、やはり日本人に好まれるところなのだろう。
どんなに大変でも松下奈緒がにっこり微笑むと、それだけで「良かったね~」とか「なんとかなるよ~」と思って心が和む。

で、映画はどうかと言うと、2時間びっちり苦労の連続だ。
映画は結婚から長女が誕生したあたりまで、である。
だから武良家が一番貧乏だった頃なのかもしれない。

主役の吹石一恵の屈託顔がいい。
松下奈緒と違って、ほとんど笑う事はない。
どちらかと言えば、こちらが事実に近かったんだろうね。
途中でいい意味でも悪い意味でも自棄になったり、苦労したんだな、という感じが良く出ている。
画面全体も暗めに作られていて、作品全体で貧乏の雰囲気をうまくにじみ出させていると思う。
でも、ドラマから感動をイメージして観に来た人には、ちょっと受け入れられないかも。

画面に人間には見えてない妖怪を差し込むのも、悪くはない。
ほとんどが家の内部、それと近所の畑のシーンで、当時の雰囲気を絶妙に醸し出している。
けれどもたまに映る駅前だけが、なぜかエフェクトをかけずに現代の駅前の風景をそのまま使っている。
ひょっとしたら、それ自体が怪しい雰囲気を出すためのエフェクトなのかもしれないけど、ちょっと不思議だった。

まあ、それほど悪くなかった作品だ、個人的には吹石が好きだし。

102.ゲゲゲの女房
by ksato1 | 2010-12-13 00:01 | 映画 | Comments(0)