「さらば愛しの大統領」
だがこのアホアホ振りが気持ちいい。
アホアホで一本突き抜けている。
バカバカしくて面白かった。
まず、ギャグの間がいい。
そんなにたいしたギャグじゃないけど、なかなかいいタイミングでボケてくるので思わず笑ってしまう。
大統領のナベアツはボケっぱなしだが、本当の主人公である宮川大輔とケンドーコバヤシが、ボケと突っ込み立場を入れ替えながら、縦横無尽で笑いを取る。
ベタすぎるという人もいるかもしれないが、私はこれくらいでいいと思う。
逆に松っちゃんが撮った過去の2作品は、ちょっと考えすぎてスベっていた部分もあったんじゃないかな。
そしてこの映画の良さは、バカバカしさだけではない。
結構細かい部分も丁寧に作られている。
たとえば「オモローランド」のキャラクター。
串かっちゃん、通天閣ん、たこ焼きさん、ミスター御堂筋という4人(?)のキャラクターがいるが、みんなダンスもきちんと踊っていた。
こういう細かい部分がきちんとしてないとダダ滑りになりかねないが、ダンスがリアルだと、なんだか本当にナベアツが「オモローランド」作ろうと努力してるように思えてきたよ。
唯一引いたのは、取調べのNGシーン。
これはちょっとやりすぎだったかな。
この部分だけはさめた。
暗い気分になっているときには、ちょうどいい映画かもしれない。
下品な部分も多いけど、女性でも許容できる程度なのでおススメできます。
97.さらば愛しの大統領